「杉でつくる家具 in 神奈川・相模原」 ワークショップレポート

2022年4月16日(土)に、神奈川県相模原市にある工務店、uchida建築アトリエでワークショップが開催されました。

前日まで降っていた雨もあがり、爽やかな天気の中、行われました。

代表の内田さんと杉でつくる家具の出会いは、新宿OZONEで3年前に開催された出版記念の展示会でした。いつかワークショップをやりましょう、と言葉を交わして以来の私たちも念願叶ってのワークショップとなりました。


uchida建築アトリエの社屋は、建築設計事務所、ご自宅兼モデルルーム、材木置き場、そして工房が併設されています。ものづくり好きにはたまりません。

近くには川も流れ、広い空も合間って、とても気持ちの良い空間です。

今回使用する材料は、神奈川県産の杉材です。木目穏やかで優しい表情の杉です。

神奈川と聞くと、横浜や川崎といった都会のイメージがありますが、実は県土の約40%が森林に囲まれています。東京と似て、西側に森林が集中しており、丹沢、箱根といった土地には豊かな森が広がっています。

uchida建築アトリエの内田さんも、お客さんと相談しながら、無理なくできる範囲で県産材の活用をし、地元への愛着を持っていただきたいと活動されています。

さて、社屋を堪能しているうちに、ワークショップ開始の時間となりました。

内田さんからご自身の活動と、今日扱う材料についてご説明いただき、その後、僕(大沼)から書籍の背景と今日行うことの内容の説明をさせていただきました。

ワークショップ開始の前には、参加者の皆さんからも自己紹介いただきます。

その時必ず聞くのが、「最後に使ったノコギリの思い出」です。

普段DIYをしているけど我流で使っている方

最後に触ったのは中学校の工作の時間という方

まさに今図工の時間で使っている小学生


普段DIYをしていても、実際ノコギリを使う場面というのはとても少ないのが実情です。

製作の現場でも、電動工具が主流となっており、なかなかその出番がありません。

それでも僕らがノコギリにこだわる理由は二つあります。

一つは、どんな道具を使う時でも「体全体を使うことが大切だよ」と教えてくれる先生のような道具だから。

もう一つは、ノコギリを通じて「柔らかな杉の材質を手で感じて欲しい」からです。

ワークショップでは、まず道具の理解するところからスタートします。

皆さんはノコギリの刃をじっくりと観察したことはあるでしょうか。

よーく見るとその形に違いがあることがわかります。

その違いを模型を使って解説して、”なぜ木が切れるのか”を学びます。

仕組みがわかったら、体の仕組みを学びます。

ノコギリを使う時、手を強く握って使っていませんか?

上の写真のようにノコギリを立てて、柄を強く握ってみましょう。

さて、どうなるでしょうか。

最後にノコギリを真っ直ぐに動かすためのポイントをレクチャーします。

大事なのは、ノコギリが真っ直ぐ進むように、姿勢を整えることです。

皆さん興味深く観察されていました。

力が必要ないことがわかると、小学生でも綺麗に真っ直ぐな線で切ることができるようになします。

ノコギリで切るのが早いのは、力が強い人ではなくて、ノコギリをまっすぐ前後に動かすのが早い人、ということがわかります。

練習も一通り行い、いよいよ実際に本番の材料を切っていきます。

一見難しそうに見える斜めのカット。

でも材料を回転させると、実は真っ直ぐな線であることがわかります。

ノコギリで真っ直ぐに切ることができれば、斜めカットなんてこわくありません。


材料が切り終わったらいよいよ組み立てです。

いつの間にか、uchida建築アトリエの大工さんたちも混ざって一緒に組み立てを行っていました。

うずうずしちゃいますよね。


組み立てができたら、平らな面に載せて、ガタつきを見てみます。

ガタつきを見て、どのくらい脚先を切るのかを測って、ノコギリで微調整していきます。

ガタつきが治まり、ピタッと決まると自然と笑みが溢れます。

毎度この瞬間が楽しみです。


みんな出来上がったスツールに腰掛けて、今日1日の感想をいただきました。

皆さんご満足いただけたようで嬉しいです。

またワークショップやりましょう!

ワークショップの後に、モデルルームで2WAYスツールの撮影を少しさせていただきました。

生活空間に置かれると、また違った表情が見えてきますね。

では。


文:大沼勇樹(グループモノ・モノ)


「杉でつくる家具」公式サイト

1953年にデザインされた、DIY家具が現代によみがえる。